• ますます熱くなる地球

今年(2018年)の関東地方は史上最速の6月に梅雨明けとなり、台風7号も沖縄・九州を襲い大雨をもたらしています。例年言われることですが、年を追うごとに暑さが増し、特に都市の暑さは夜も含めて厳しいものがあります。

二酸化炭素の排出だけでなく、原因の一つは、多くのエネルギーを使い室内の冷房をして、その熱を外に出していますので、都市全体が熱くなるのは当たり前です。(夏にエアコンの室外機の空気に当たるとよくわかります)

同様に産業の必需品である自動車や電車なども大量の熱を発しています。子孫のためにもこれからの世界は、いかに省エネで、快適さを維持するかが重要です。

 

  • 日本の夏は高温多湿

2016年9月には連日雨が降り続き、築20年の建て替え前の我が家は、低気密低断熱がたたり。家中にカビが生えると言う事態が発生。

夫婦でアルコールを片手にあらゆる場所を拭きまくると言うことになりました。

家の中の壁は言うに及ばず ゴルフバッグ 風呂場などところ構わず。Macのキーボードからテレビのリモコンまで あらゆるところにカビが発生。友人から貰った高い絵画も、緑のカビが生えて、絵のデザインを変えてしまいました。補修に出したところ、数万円もかかり、健康に悪い家はお金もかかることが良くわかりました。

 

なぜにカビが生えているのかを 具体的な数字で見たいと思い 気象庁のWEBサイトからデータをダウンロードして見ました。下記のグラフを参照ください。縦棒が降雨量(左目盛り)、薄い青の線が湿度(右目盛り)です。16年17年ともに7月〜9月は降雨量が増えて、相対湿度も上がっていることがわかります。

18年も関東地方は、降雨量はまだそれほど多くありませんが、湿度は急激に上がってきています。

 

気温が高くて湿度も高ければ、とても不快です。場合によっては、熱中症を引き起こして命に関わります。何故でしょう。

人を含む恒温動物は、体温を一定に保つことによって酵素の働きを保ったり、暑いところでも活動できる体を維持します。

人間の場合は、暑さ対策として汗腺からの水分の蒸発(気化)により体温を下げます。動物でも発汗により、体温を下げるのは珍しく馬と人だけです。

発汗と言っても、肌を滴り落ちる汗は気持ちが悪いだけで、水分とミネラル分の無駄使い。汗腺からの水分の蒸発こそが、気化熱により体温を下げてくれます。つまり、同じ発汗でも、蒸発しない汗は体温36℃の体内から出てきて、36℃で体表を生暖かく流れ落ちるだけで、少しも体を冷やしてくれません。

体温を下げるためには、体表面の水分が空気中に蒸発する必要があるのです。この時に気化熱が体から熱を奪い、体温を下げてくれます。ところが、湿度が高ければ空気は水分を受け入れることができません。

 

  • さらぽか

一方で 一条工務店は「さらぽか」で 下記のように快適な環境を目指しているそうです。

外気              室内

夏    32度C/69%        27度C/52%

快適な湿度は45%〜55%と言われているので 夏の湿度が52%は まさに理想です。

2017年の一夏を実体験したところでは、ほぼ1シーズンを通して50%前後でしたので、看板に偽り無しです。

「さらぽか」は、全館床冷暖房により、一年を通して快適に過ごせるようにとの試みです。さらに蒸発をより促進するために、天井にサーキュレーターを付けて、「弱」での24時間運転を勧めています。

これにより同時に室内上下方向の気温のムラを解消しています。

 

理想を言えば、一条工務店の「さらぽか」を購入することで、理想の夏の住居が手に入ります。ただし、他社の高断熱・高気密の家であっても、エアコンを使って室内の湿度コントロールをすれば、理想の住居にかなり近づくことができます。その際にはサーキュレーターや扇風機を合わせて組み合わせることが大事です。