第10回目は我が家の玄関タイル。良かったこと、残念ポイントなどに触れたいと思います。

玄関は狭い空間ですが、その家の顔ですし、お客様をお迎えする大事なところでもあります。以前の家は小さな絵を壁に飾るくらいしかできない平凡な玄関だったので、少しおしゃれにしたいと思っていました。スペースが大きく取れれば、いろいろな工夫も考えられたのですが、玄関位置の制約、間取り、メーターモジュールなどの影響で我が家の玄関は広くはできませんでした。それでも、小さいながらに工夫をして、土間クロークを確保しましたし、インテリアではアクセントタイルを使ったり、ニッチよりは大きい飾り棚を作ったりして、雰囲気を良くすることをしました。(冒頭の写真は玄関に入ったところ)

玄関の内外の融和

タイルを貼るにあたり工夫したのは、建築家フランク・ロイド・ライトを参考にしたことです。玄関外と玄関内をひとつながりに有機的な空間を作りたかったのです。実際には、玄関ドアを挟んで外と中を同じタイルで繋げた格好にしました。下の間取りの赤線部分。

でも、こだわった割に訪問者はそこまで気がつかないものです。説明すると「なるほど」とは言いますが。説明するまでは外のタイルは覚えてないし、中に入っても、何気なく置物を見ているだけのようです。多分インパクトのない色とスタイルのタイルだからかも知れません。(残念)

今更ですが、玄関で外と中をこだわって合わせるより、リビングとかダイニングで大きな窓を挟んで外壁と内壁を連続したほうが視覚効果があったかなあと思います。または、玄関でも外とのつながりに関係なく、単独で室内タイルを考え、安価でありながらモダンなエコカラットなどを自由に選ぶのも良かったかも。

タイルの色

使ったタイルは平田タイルの外壁用ミックスBB-Aというモデル。手割肌タイル+フラットボーダータイルを組み合わせたスタイル。そして当初のタイル色は冒頭の写真よりもっと濃いものを考えていました。でも、着工合意前くらいに妻から「濃い色だと玄関内が暗く見えるかも、玄関は明るい方が好きだなあ!」とのひと言で、明るい色調の品番に変更しました。その時はいいと思ったのですが、施工されてみるとカタログより白っぽく見えます。アクセントタイルとしてはもうちょっと濃くてもよかったかもしれません。これからタイルを検討する方は実物サンプルを外の光で確認することをお勧めします。

タイル面積減少

また、タイル面積も減少せざるを得ないことになりました。当初は下記CGのように玄関側面から室内扉をまたいで、飾り棚に連続してタイルを貼る予定でした。建築中に現場生産監督者から連絡があり、図面より実物の方が扉幅と扉枠の太さがあり、扉左側にタイルスペースがないとのこと。このつながり具合が好きだったのですが、しょうがないので減らすことに。バランスの点から飾り棚側面も減らして室内扉右側までと飾り棚は背面のみに変更してもらいました。お高いタイルと手間賃だけあって、この面積減少で15万円以上減額になりました。完成後、支払い残金からこの分マイナスされました。逆に追加工事などで費用が発生する場合は追加費用として支払い残金にプラスされるようです。こういった建築が始まってからの小変更は結構ありましたが、ここ以外は金額に影響ありませんでした。(後日記載します)

当初のCG画面

実物の写真

飾り棚でアクセント

玄関入って正面には間接照明付き幅900mm、奥行285mmの飾り棚。玄関なのでカウンター下はフカシにして、収納にはしませんでした。飾り棚は大きくはないのですが、花を飾ったり、帆船の置物などを置いたりするには十分です。タイル背面の飾り棚は重厚な雰囲気がでていい感じです。エコカラットやウッドタイだと、また違った雰囲気がでるでしょうね。これから検討される方にはお勧めです。

次回はインテリア部材の最後としてLDKの天井について書きたいと思います。