こんにちは、はるです。
こだわり、3つめは階段についてです。
我が家の階段はスチール製、ストレートのストリップ階段。手すりもあるし片持ち階段でもない、デザイン的にはスタンダードなタイプのThe 階段です。特徴的なのは32.5°と、超緩勾配であること。

階段の勾配

住宅の階段は、建築基準法により下記の通り定められています。

  • 有効幅:75㎝以上
  • 踏面:15cm以下
  • 蹴上:23cm以下

でもこの数字はあくまでも「最低限」の基準なので一般的な住宅ではもう少し緩やかな階段が施工されますが、我が家はそこからさらに緩やかにした階段を計画していただきました。

図にするとこのような感じ。

緩やかな階段は上りやすいという実用的な側面もありますが、何よりものびやかなプロポーションが美しいです。
我が家はリビングに入ってすぐ目に飛び込んでくる位置に階段があるということと、階段マニアの建築家氏のおかげで、階段に異常なほどのこだわりが注がれることになりました。デザインについてはもちろんですが「階段途中に座って外を眺める」ためだけに窓の位置をずらしたほど(笑)。

階段を緩やかにすると部屋が狭くなる?

階段を緩やかにすると登りきるまでの距離が長くなるので平面図上は部屋の有効面積が狭くなります。でも3Dで見てみると階段下の抜け感もあるので狭さはあまり感じません。階段下のスペースにキャビネットやソファ、観葉植物などを置くと良さそう。

階段は上下階の移動のための手段・道具ですが、勾配を緩やかにすることで椅子代わりになったり、幅を広めにとることでディスプレイスペースになったり、またはただ存在するだけで美しいオブジェのような役割を担ったりと魅力的な空間を作るポテンシャルを持っていて、設計期間中、あれこれ考えるのがとても楽しいアイテムでした。

階段のデザイン

スチール階段ならではのデザインはイナズマ階段ですが、階段のデザインをポイントにするのではなく、階段の存在感を重視したかったのでストレート階段を希望しました。
また安全性&耐久性重視で手すりと転落防止のための横棒もしっかりと、でもデザイン的にはスッキリ。この塩梅はさすが建築家!

はるログ階段

この手すりたちは2階吹き抜けの手すりにそのままつながり、ぐるりと回って壁に飲み込まれていきます。

上の写真は塗装前の姿なので、これからマットなブラックに塗装されて、さらにひっそりと空間に馴染むようになるのが楽しみです。