我が家の室内扉は、収納扉を除き全部で9カ所あります(玄関ホール・シューズクローク・寝室2ヶ所・和室・トイレ2ヶ所・浴室・脱衣室)。
それらの扉はすべて引き戸(または引き込み戸)にしてもらいました。
ついでに言うと、キッチンの背面収納も引き戸で隠す収納にしています。

よく言われる引き戸のメリットは、

①扉を開けた時に、開き戸のように開け閉めで場所を取らないので邪魔にならない。
②開いたままにしておけるので、開放感があり、通風もしやすい。また、開きかけの状態で少し開けておくことも可能。
③開き戸のように、風でバタンと閉まることがない。
④開閉する際、開き戸のように身体の動きが少なくて済むので、高齢者や身体の不自由な人にも使い易い。

などがあります。

一方、デメリットは、

①気密性が取りにくい。つまり、隙間風が入りやすく、音も漏れやすい。
②床のレールにゴミが溜まりやすい。
③開き戸に比べ、扉枠の量が倍になるので、値段が高い。
④スイッチの付く壁が少なくなり、付けたい場所にスイッチやコンセントが付かない場合がある。

などがあります。

旧居では、脱衣室以外はすべて開き戸だったのですが、開け放しておくとやはり邪魔だと感じることもありましたし、風でバターンと大きな音を立てて閉まったことも一度や二度ではありませんでした。
ドアストッパーも床に取り付けるタイプだったので、掃除もしにくく、面倒くさく感じていました。

唯一の引き戸だった脱衣室では、換気のために普段は扉を開け放しておき、お風呂を使う時だけ閉めるという生活をしていました。
そういう使い方が非常に便利だと思い、建て替える家ではすべての場所に引き戸を採用しました。

実際住んでみて、引き戸のメリットを日々実感しています。
旧居の脱衣室のように、どこの引き戸も普段はほぼ開けっ放し状態にしていますが、邪魔にならないのがとてもいいです。
むしろ建具の存在感が無くスッキリしています。

開け放しているので、家全体がワンルーム感覚となり、空気の循環も良好、全館空調もバッチリです。
冷暖房時期はエアコン1台で賄っているので、閉める必要もありません。(むしろいちいち閉めるのは面倒くさい。)
※もちろんトイレや入浴中は閉めます(笑)。

デメリット①の隙間風については、高気密高断熱住宅で家じゅうの気温が均一なので、全く問題ありませんでした(というか、いつも開けっ放しなので関係ありません)。
音については、2人暮らしなのであまり気になりません。
また、ある程度は間取りでカバーできるのではないかと思います。

デメリット②の床のレールのゴミについては、気になる人は気になるかもしれませんが、私はあまり気になりません。
実は、当初は吊り戸にする予定だったのでレールは無しになるはずでしたが、諸事情で吊り戸は採用しなかったので、レールのゴミは多少は溜まりますが、ほぼルンバにお任せしています。
どうしてもゴミが気になる場合は、吊り戸にすれば解決しますね。

デメリット③の価格についてはしょうがないですね。(しかも工務店の標準が造作建具なので・・・)

デメリット④のスイッチの位置については、幸い不都合な場所にスイッチが付くことはありませんでしたが、位置をどこにするか迷う個所もありました。
間取りによって付けたい場所にスイッチが付けられないとなると、大きなデメリットになるかもしれません。

我が家の場合は、多少のデメリットはあってもメリットの方が充分補って余りあるので、引き戸を採用して本当に良かったです。