間取りを煮詰めていくのと並行して、細かな設備や仕様について決め始めました。

 

住友林業の設備仕様は、部材ごとに薄いリーフレットが用意されています。

『建具』、『洗面台』、『キッチン』、『システムバス』、果ては土間用のタイルや外壁材に至るまで、全てに目を通すのが苦ではない薄さのリーフレットが、メーカー別にまとめられているので、比較もしやすく、選びやすかったです。

 

今回は、その中から建具についてお話します。

 


 

ドア枠のないハイウォール建具に魅了されるが…

 

住友林業の建具は、ハイウォール建具(天井高と同じ高さの建具)が、標準仕様となっています(三階建ての家などは、平屋や二階建ての家よりも天井高がやや低いので、ハイウォール建具ではありません)。

もちろん、天井高までない建具を選択することもできますが、ほとんどの方は天井高までの建具を選択されると聞きました。

 

天井高までの建具には、①ドア枠のある建具②ドア枠の無い建具の、二つの種類があります。

ドア枠の無い建具は、写真のようにドア周囲の処理がクロス巻きになっており、天井部分も、細く目立たない見切り材のみで、ドア周囲に主張する色が無いため、垂れ壁の無さもあいまって、非常にすっきりと洗練された雰囲気を演出してくれます。

 

 

枠の無いハイウォール建具のスタイリッシュさに惹かれた私たちは、一階二階ともに、枠の無いハイウォール建具を選択しました。

 

 

 

これが失敗でした。

 

 

 

 


 

想定外の明かり漏れ

 

枠の無いハイウォール建具は、夜に居室で電気をつけていると、ドア外の廊下に、扉の上部より明かりがうっすら漏れるようになっています。

スタイリッシュな見切り材を用いているため、遮光性に乏しいのです。

 

 

暗い廊下に出たときに、リビングからの明かりが漏れているのはとても素敵ですが、逆に居室が暗いとき、廊下からの明かりが居室に漏れてしまうというデメリットがあります。

子供の寝かしつけをしている最中、家人の誰かがトイレに行ったりすると、廊下からの明かりが居室に漏れ、子供が起きてしまいます。

また、夜に夫が書斎で仕事をすることがあるのですが、書斎と主寝室を隣り合わせで作ってしまったため、書斎の明かりが寝室に漏れてきて、なかなか寝付けません。

 

おしゃれさに目がくらんで建具を選んでしまって、最も後悔した箇所でした。

 

住友林業では、ハイウォール建具が標準仕様であることがセールスポイントの一つなので、営業さんも設計さんも、ハイウォール建具を勧める傾向にあります(少なくとも我が家はそうでした)。

たしかにとても素敵なハイウォール建具ではありますが、採用はLDKなど日中生活する場だけにとどめ、夜に寝る居室においては、きちんと垂れ壁のある普通の建具、もしくは、ハイウォールでも、枠のある建具を選択した方が無難です。

 

 

細かな仕様一つ一つ、選択していくのは大変な面もありますが、これから家づくりをされる方が、少しでも後悔の少ない選択ができますよう願っています。