立ちはだかる壁 見た目

見積もり金額と性能・設備、今後のメンテナンスコストを考慮するとセキスイハイムが一番コストパフォーマンスに優れると考えました。なので私の中での本命はダイワハウスからセキスイハイムに鞍替え。

しかし、妻はそうはいきませんでした。契約前はセキスイハイムと私で妻を説得する。そんな構図になっていました。

妻が重視するのは見た目。セキスイハイムは外観、内装共に致命的な欠陥(妻の場合)があるのです。

妻の実家は農家

お義父さんの本業は公務員ですが、田んぼを持っているのでシーズンには米作りをしています。家も土地が広大で、農機具を格納する巨大な倉庫があります。この倉庫の構造躯体は角パイプにガリバリウム鋼板の外壁、屋根材は塩ビ鋼板折板。

そうです。セキスイハイムの特徴同様、折板屋根なのです。なので妻の中でセキスイハイムのフラットルーフ系の商品=車庫・倉庫のイメージ。今までさんざん外観がダサいと酷評してきました。しかしそれは機能性と合理性を追求した結果。メリットとトレードオフの部分。私はそう理解出来ますが、妻はそうはいかない様です。

内装は快適エアリーのガラリが嫌だ

我が家の仕様は1階快適エアリー。快適エアリーを採用すると24時間換気システムが第一種換気となり、複数のガラリ(空調の吹き出し・吸い込み口、第一種換気の吹き出し・吸い込み口、基礎内と室内を接続するガラリ)が床に設置されます。

妻はこのガラリに拒否反応を示しているのです。

「床に穴が(ガラリ)ある家なんて聞いたことない。ありえない。しかも外観車庫だし。」

セキスイハイムの前でもバッサリ切り捨てます。

「外観に関してはどうすることも出来ませんが、内装に関しては専属のインテリアコーディネーターが付いて仕様を決めていくので奥様好みに仕上げることが出来ます。ガラリに関しても場所は機能は損なわない程度なら任意の場所に移設が出来ます。なのでなるべく目立たない場所に設置することが出来ます。」

セキスイハイムの営業マンが説得に入ります。

「ダイワよりも今後のメンテナンスコストがかかりにくいのはセキスイハイムだよね。屋根材はメンテナンス不要だし、タイル外壁で塗り替え不要だし。」

私もフォローに入ります。

「なんか無理やり説得させようとしているのが余計やだ。」

他人を前にしてこんなことが言えちゃう妻。

「今回の支社予算枠値引き200万は今月限定なんです。来月は来季予算となってしまうので同じ条件は出せません。TOTAL750万の値引きなんて私のキャリアの中で初です。」

出ました。ハウスメーカーの常套文句。しかし今回は私も乗っかります。

「・・・。」

妻の沈黙。一般的に家つくりは女性の意見を取り入れた方が良いらしいです。家にいる時間が長く、家事をするのはやはり女性主体。あまり無理強いをするのは良くありません。私が半ばあきらめた時。

「そこまで言うなら、セキスイハイムを気に入ってるなら契約してもいいよ。でも、契約後に詳細の打ち合わせをしていって、私の満足する形にならなかったら契約金全額返金して解約してくれるなら。」と妻が。

基本的に請負契約後、施主側からの一方的な途中解約は、それまで発生した費用の支払い義務が生じます。

しかし、今回は妻が契約を了承する条件として、詳細打ち合わせの最終段階である、工場へのユニット発注を行う前までなら途中解約しても契約金の全額返金をセキスイハイムに了承してもらい、その旨を明文化してもらうことで契約に至りました。

夫婦ともに完全に合意しての契約とはなりませんでしたが、これが私達の契約の形となりました。