ここまでで「シニアの家づくり その12」まで僕の経験を共有させていただきました。
この辺りで、一度 我が家の場合の全体のスケジュール感をご説明します。
15年10月: モデルハウス見学開始(とは言え、実際にちゃんと見たのは4軒だけ。スウェーデンハウス、一条工務店、檜屋住宅、住友林業)
12月: ほぼ一条工務店に決めて営業担当と具体的な話を始める
16年1月: 一条の体験宿泊
3月: 一条工務店の工場見学、仮契約と設計打ち合わせ開始(4月)
9月: 設計打ち合わせ終了、本契約
10月: 仮住まいへの引っ越し
11月: 前の家の解体
17年1月: 新居の基礎工事
2月: 棟上げ〜工事
3月: 完成
4月: 各種検査・許認可手続き
5月1日: 新居での居住開始
5月: 外構工事
モデルハウスの見学から20ヶ月かかっています。結構長くかかりました。
一条工務店の場合には、本契約後に部材をフィリピン工場に発注して製造する期間が必要です。(その分だけ、日本での工事が短いです。)
特殊要因としては、我が家の場合は「さらぽか」ですので、その分の特別な部材製作に追加の時間がかかりました。
では、今回は⑦の解体をお話しさせていただきます。解体については、このブログでも「その7」でもお話しさせていただいていますが、おさらいさせてください。
今回 共有させていただく解体作業は新築の皆さん全員に当てはまるものではありませんが、すでにある持ち家を壊して そこに新たに新居を建てる皆さんのご参考になれば 嬉しいです。
【業者の選定のポイント】
新築工事そのものと解体作業は金額のレベルが違いますが それでも150万円前後のお金がかかります。 (延べ床面積30坪 2階建の我が家の場合)
その会社によって多少の差はありますが これが50万円も高かったり安かったりはあり得ないようです。
そんなに安い場合は 何かのごまかしがあるかもしれません。
何社か見積もりをお願いする中で感じた重要ポイントは:
1)価格;先ずは価格ですが 上記のようにそんなにべらぼうに安い会社は無いようです。
・それなりの相場があって 30坪だと150万円前後というのが標準のように思います
・ただし後述しますが 我が家の場合はアスベスト処理に20万円ほど余計にかかりましたので これが無ければ130万円程度です
2)対応;ざっくりと「対応・サービス」と言う部分ですが この良し悪しは重要だと思いました
・見積書が出てくるのが 下見から3週間かかるのか 翌日にいただけるのか
・(何しろ当方は家の解体は初体験ですから)各種不明点をすぐに電話やメールで回答いただけるか あるいはうるさそうに言葉すくなに対応されるかで こちらの安心の度合いも全く変わってきます。
3)付帯サービス;家の解体は解体作業だけにとどまりません
・家具・家電・衣服・その他諸々を引越し前にできるだけ自力で廃棄はするのですが 知識 要領 手順 時間などの要素でどうしても限界があります。
・また引越し業社さんで 各種廃棄処理の免許を持っている会社もあり そちらにお願いすることも可能な場合がありますが その場合は一点一点料金がかかり バカにならない金額になります
・解体業社さんは(会社によりますが)「まとめてドーーーンと面倒見ます」と言っていただけるところもあり 今回は安心してお願いすることができました (下記の)C社さんです
4)法定処理とマニフェスト;昔の解体はどかーんと解体して まとめてトラックに積んでボーンと捨てるという形でした
・それがある時期に法律が改正されて カテゴリーによって選別して その材質に合わせた適正処理が必要になっています
・我が家の場合も 最終的にいただいたマニフェスト(適正処理報告書)が10枚を超えています。搬入先も7箇所ほどに分かれています
このマニフェストが無いと施主自身も手が後ろに回ることになるそうですので注意が必要です
・一般材も分別処理が必要ですが 特にアスベストは特殊処理が必要で これが使ってあるかどうかで 解体処理費用が20万円ほど違ってきます
5)契約の遂行;この点は解体に限ったことでは無いですが いかに真面目でちゃんと最後まで仕事をしてくれるかどうかです。
もしくは当初見積もりの通りの金額で作業を完了してくれるかどうかです。
作業途中で「事情が変わったから契約金額を上乗せしてくれ」と言われたら 目も当てられません。
【実際のケース】
我が家の場合は、見積もりを4社にお願いしました
① 一条工務店指定の業者A社:
・こちらは一条の地盤調査と一緒に下見に来られました
・下見の間は終始 無口なおじさんで 当方からの質問にも限りなく反応の少ない方でした
・裏の家の解体を見て知っていたので 「家財道具の処分も解体に含めてお願いできるのか」聞いたところ A社の責任範囲はあくまでも家自体の解体に限定との回答
・3週間後に届いた見積もりは アスベスト無しの場合は130万円 ありの場合は150万円 見積書そのものもごくごくシンプルで 口頭でも文字でも説明責任を果たしていないなとの印象でした。
② ネットで探したB社:
・とうていA社に満足できるはずもなく 千葉県では大手で格安と宣伝していた B社に電話をかけて 下見に来てもらいました
・数日してすぐに若い営業担当者がきて下見 説明も詳しくいろんな家財道具も一緒に処分するので 家に残しておいてもらえば良いとの説明があり見積書の到着を待ちました
・郵送されて来た見積書を見て正直に言って驚きました ネットでは「実績として30坪80万円」とうたっていたのに総額は150万円をやっとこさ切るぐらい
・明細を見ると確かに解体作業(人件費?)だけであれば80万円なのだけれど 足場の料金とか重機の使用 作業中のトイレの設置を含んで合計すると150万円
要は、80万円と言う法外な安値で引きつけておいて、実際の値段は相場の通りと言う商法!
丁重にお断りしました。
「そんな業界なのか」と諦めかけましたが もう一踏ん張りネットで調べたところ出て来たのが「あんしん解体業社認定協会」
こちらは中小の解体業者が会費を出し合って 健全な業者の活動を広めようとしている組織でした。
③ C社とD社;こちらの2社さんは「あんしん協会」の紹介で同じ日に1時間の間をおいて下見に来ていただきました。協会の職員の方も同行していただきました。
D社はちょっと物足りなかったのですが このC社のご対応は素晴らしかった!
・C社からは社長自らと営業・窓口担当の女性のお二人での来訪
・現場での説明は懇切丁寧 今ある植木の心配までしていただいて 解体工事とは具体的にどのような作業をしていただけるのかのご説明をいただき
・後日「アスベスト材料の見分け方や処理の仕方」のPDFをいただいたり
・見積書の送付は間に土日が入ったため3日後だったけれど 実質1日でいただいた
結局 「あんしん協会」の勧めもあり見積書を受け取った時点ですぐにC社との契約を決めた次第です
【実際の作業】
その後
①契約書締結
②着手金(半金)の振込
を経て作業開始。
手順についても詳細にタイムリーに電話やメールで連絡をいただいて 安心してお任せすることができました。
・作業開始前にはご近所様20軒あまりにご挨拶に回っていただき 騒音や重機の搬入などの事前通知をしていただき トラブルを未然に防止していただきました。
③作業開始後には1週間ごとに写真を添えて進捗レポートのご報告
途中 自分でも現場訪問を3度ほど行いましたが 社長自身がクレーン作業の手を止めて 経過の説明をしていただきました。
④3週間かかった作業完了後には 電話とメールで報告をいただき
その後 郵送にて作業経過の写真アルバム・マニフェスト・請求書をいただき残金をお支払いして 全契約の完工となりました。
【まとめ】
・問題なく満足いく形で解体作業まで完了できた理由は 月並みですが:
「コミュニケーションを通じて信頼できる相手を探し当てることができたこと」
に尽きるかなと思っています