こんにちは。PenPonです。
【第2回】住宅展示場、SUUMO、見学会…どれがよかったかでも書きましたが、わが家はハウスメーカの営業のしつこさに早々に見切りをつけ、地元工務店系の見学会周りに2年近く費やしてました。
第7回目は、そんな地元工務店の相見積り時にわかった「性能は少し犠牲にしてもデザインがいいほうがいい」と思ってた自分でも知って目から鱗だったことについて書きたいと思います。
最終的な候補に選んだの地元工務店系の4社でした。
性能重視の会社はそれでも、デザイン的にもまあ母の好みに沿えるかな?という感じ。
PenPon家の要望書を見せて、この4社から相見積りを取ることにしました。
ファーストプランででてきたときの衝撃。
旦那お好みの性能重視の会社のデザインは、ほんとにほんとにごく普通(-_-;)。
よくありがちな総2階な真四角の家。
あまりのふつーさに、この工務店推しの旦那でさえ、ちょっとないなあと引いたくらいです(+_+)。
「デザインがよかった会社の出てきた間取りって、L字型じゃなかったですか?」
うん?そうでしたよ。
「L字型のほうが色々自由がきくんですよね。正直、自分も設計するならL字型のほうが色々考えられて楽しいなって思います。」
「でも、L字型はやはり耐震的に弱いんです。」
「だから、性能をウリにしている我々は最初のプランでは、必ず真四角の間取りにしています」
え?そんなこだわりがあったの?( ゚Д゚)
確かにデザイン系のI社、T社はL字型、耐震等級3をうたってるH社とM開発は真四角なのです。
デザイン力がないから真四角だと思っていたんですが、そういう意図があったとは( ̄□ ̄;)。
真四角な家の理由はわかった。
じゃあ、『スキップフロア』はどうですか?そうしたら、空間が有効活用できるしおしゃれだし。
と、性能重視の設計士さんに確認すると
「耐震性能が下がります。」
え?( ゚Д゚)
じゃあ、『吹き抜け』は?
「それも耐震性が低いです。」
え?( ゚Д゚)え?( ゚Д゚)
熊本地震以降、直下率という考え方が大切だそうです。
柱の直下率とは、2階の柱のうち、1階の同じ位置にも柱がある割合のこと。
熊本地震では、長期優良を取っていた(耐震等級2以上)住宅でも倒壊した事例があり、耐震性を高めるには耐震等級だけでなく直下率も考慮するようになったらしい。
旦那が大好きな性能重視の工務店はこのファーストプランの設計の時点で『柱・耐力壁の直下率60%以上』を確保するように設計していたため、真四角で柱の多いシンプルな設計になたそうです。
デザイン力がないのではなく、構造がシンプルであることが性能を高めるためだったのか( ̄□ ̄;)。
和モダン好きで漆喰・無垢床好きのワタクシは、全般的に自然素材が大好きです。
なので、デザイン重視系の工務店が『セルロースファイバー』を提案してきたときにはかなり心惹かれました。
セルロースファイバーとは新聞紙の古紙を利用した断熱材で、吹き付けウレタンと同等の熱伝導率を持ちながらも調湿効果や防虫効果、防音効果、防火というプラスαのある断熱材です。
自然素材好きなんで、セルロースファイバーが気になるんですが。。。と性能重視の設計士に聞くと
「自分も昔は自然素材系の家をメインで建ててきたのでその良さはわかります。」
「むしろ高気密高断熱なんて不自然だと毛嫌いしてたくらいです。」
ほうほう。では、オススメなんですね?
「自然素材は調湿があるとかメリットを言われ、その感覚はわかります。」
「だけど、数値で証明できないんです。我々としては自信を持ってお客様に大丈夫だと提案できないんです」
確かに自然素材系で数値でのエビデンスは見たことがない。。。
ちなみに今まで見てきた自然素材系で高気密高断熱をうたう会社でだいたい使われていたのは、セルロースファイバと漆喰の組み合わせ。
内装に漆喰を使うとなるとやはりセルロースファイバーがいいのということですか?と聞いたところ、
「壁の中にセルロースファイバを押し込めて、漆喰とは壁越しなる時点で、セルロースファイバの調湿機能は期待できない。」
「厚さ数cm程度漆喰を塗ったくらいで、大きな調湿機能は期待できない。」
セルロースファイバーと漆喰の二つは別々に考えた方がいい。とのこと。
な、なるほど。。。(‘_’)。
性能重視系とデザイン重視系。
相反する工務店を比較しようとしていたわが家。
当然、デザイン重視系では性能のことはそこまで強く推してきません。
むしろ。
デザイン系の会社の「耐震等級3はガソリンスタンドレベルですけど、そこまでいりますか?」とディスられる始末。
でも確かに。。。通常の家にガソリンスタンドレベルの性能の必要があるのだろうか?(+_+)
だから地震が発生したらみんな学校とかに避難するんだろうし。
それに耐震等級1だって、数百年に1度発生する地震に耐えられるって言ってるし。
「国が求める基準は最低限のものです。」
「耐震等級1は数百年に一度の地震は耐えれます。」
「でも、これまでの大震災も数百年に1回程度のレベルの余震がその後何度も続いたんですよ」
「地震のあと、耐震等級1の家は住み続けられますか?」
た、確かに。。。( ゚Д゚)。
「熊本県の地震では、長期優良を取ってた家もつぶれているのもあるんです。」
※長期優良住宅の認定は、耐震等級2以上でないと取れない。
「耐震等級1なんてダメです。せめて2以上にはしないと。」
う。う。言っていることはもっともそのとおり。
仮に倒壊しなくても、その後住めない家では意味がない。
むしろ中途半端に壊れてしまったら、余計修繕費用がかかってしまう。
とはいっても、その分は建築コストに跳ね上がる(-_-)。
や。。。やっぱり
耐震等級1にしろとは言わないけど、もう少し耐震等級や気密や断熱の性能を下げて再見積してくれないか。
と話したところ
「うちの会社は性能にこだわっています」
「自分たちが安心できないものをお客様をご提供することはできないので、それであればうちを選ばないでください」
そこまで信念をもって提案していてくれたんだ。。。
やはり、得意なものが違う会社を横並びに比較することはできない。
そう感じた最初の相見積でした。