家を建てるための大金を一括で支払える人はかなり少ないのではないでしょうか。
そんな我が家もご多分に漏れず、住宅ローンを利用しての購入となりましたが、当初ネット銀行の住宅ローンを使用する予定でした。
ネット銀行は低金利、繰り上げ返済無料、団体信用生命保険無料、保証料無料などを謳っているところもあり、特に銀行と取引の無い自分としてはこういうネット銀行のメリットに惹かれていました。
契約した一条工務店でローンの仮審査を申請して合格していましたので、おそらくどこの住宅ローンでも大丈夫だろうという思いでいました。
多くの銀行では仮審査が通れば本審査はおおよそ大丈夫とのことだったためです。
ですが、実は大きな落とし穴がありました。
通常の仮審査は通っていても、ネット銀行の本審査は通らない。そういうこともあるようです。
ネット銀行にも仮審査と本審査があります。
ネット銀行では仮審査の申し込みをすると、書類が送られてきて、それに記入、返信するだけで手続きは終わってしまいます。
これだけでわかるの?と思うような内容でした。
その不安とは裏腹に数日後、仮審査が通過したとのメールがありました。
通常の銀行の場合、仮審査が通っていれば本審査も大抵は大丈夫。
そう聞いていたので、今回ネット銀行で仮審査が通ってほっと一安心。
併せて営業さんも一安心だったようです。
ですが、いざ家の仕様も固まり、金額を確定させて本審査をお願いすると。
「今回はご希望に添えず申し訳ありませんでした。」
え?
メールが一通、ぽーんと送られてきただけ。
理由も無し。
問い合わせて理由を聞いてみると。仮審査では審査していなかった項目でバツがついたようでした。
我が家の建築予定地は元々農地であり、農地から宅地に用途変更した経緯があります。
そのため、
「家建てるから宅地にしていい?」
と地元の農業委員会に申請した後、許可を貰って宅地に変更しています。
そのため、宅地として認めるけど、20年間は売買できないからね。
という条件がついています。
そうでなければ宅地にした途端、高値で売却なんてされてしまったら、農業を守るためにある農業委員会としては
面目丸つぶれです。
この20年間土地を売買出来ない。という点が×のついた理由でした。
通常、銀行からお金を借りる時は担保が必要です。
もし借り主が未払い、夜逃げしても、銀行としては担保を回収すれば元金ぐらいは回収できます。
ですので担保はなるべく価値の変動しないもの。例えば家を建てる場合には土地にかけられるケースが多いです。
建てられた家を担保にするケースもありますが、家は年々価値が落ちていきます。
銀行としてはそれは避けたいため、土地、もしくは別の物を担保にしたがります。
我が家の場合も、土地に担保がかけられるはずだったのですが、上記理由により、担保としては認められない。
よって。ダメ。
という結果になったようです。
それじゃぁ、土地を担保に住宅ローンを借りることはできないじゃないか!
夢に溢れた新居を建てる希望は、全て泡沫の夢だったのではないかと。(何をかっこいいこと言っていると思っているのかw)
途方に暮れかけていたのですが、
じゃぁ、なぜ、ハウスメーカーの営業さんはこのことを知っていても、家造りを持ちかけたのか?
当然知っているはずなのに。ということで営業さんに相談してみました。
営業さんからは、ネット銀行の本審査に落ちたことを告げると、かなり驚いた様子でした。
そこで、理由を聞いてみると。
「確かに農地転用をしてるため土地に担保はかけにくいですが、その場合は家の状態(新築)、職業(退職金のことか?)、家族構成(あやふや?不確かです。)を見て無理な値段でなければ通してくれると思うのですが。。。
ちょっと提携の銀行あたってみますね。はっちさんのほうでも良さそうな金利の銀行があれば教えてください^^」
と、さくさく動いていただき、なんとか支払日までに住宅ローンが降りました。
かなり安堵したことを覚えています。
ネット銀行は全てインターネット上で提出した書類で何千万円もの住宅ローンが支払われます。
そのためか、支払いの基準は明確であり、地方銀行よりも審査基準が高く、
一つでもバツが付けば審査不合格、支払い0円となってしまいます。
そういった信用を厚く取る、対面販売に寄る人件費、事務手数料などを削減した結果、あれだけの低金利で貸出ができているのでしょうがないかなと思うのですが、クレジットカードもそうですが、なんとなく審査に落ちると、自分を否定されたみたいで残念な気がしてしまいます^^;
ネット銀行での住宅ローンを考えられている方は、不安要素がないか営業さんなどと相談してみるといいかもしれません。
ネット銀行に問い合わせしてみるのが一番確実ですが。対面ではない対応にプライベートな情報を色々話をするのは抵抗があるかなと思います。
ですが大事なことなのでしっかり足場を固めておかないと自分みたいなことがあるかもしれませんので、注意が必要です。
やはり対面ではなく、書類、電話のみで数千万円も動くことは怖いですね。一歩間違えて勘違い、支払期日に間に合わない。なんてことになっては、自分もそうですが、担当の営業さんも顔が真っ青な事案です。
安全に行くのであれば提携、もしくはちゃんと親身になって話ができる担当者のいる銀行が良いかもしれません。