関東近郊もだいぶ冷え込んできました。

そこで、今回は我が家の暖房設備について書いていこうと思います。

 

冷房についてはおおよそどのご家庭でもエアコンがメインだと思いますので割愛いたします。

 

 

 

暖房ですが、熱源の前に、まず保温のための「断熱」について書いておきます。

 

我が家の断熱仕様についてはこちら。

 

※旭ファイバーグラスのwebより

 

アクリアウール

天井内にはこれが2重、壁内は1重です。

とてもベーシックな仕様だと思います。

ウレタンの吹き付け断熱には劣りますが、十分な断熱性能はあると思います。

私が建築業界にいた時には、黄色いグラスウールが主流でしたが(まだある?)それよりは性能の進化はしていると思います。

 

 

床下にはこれもオーソドックスなスタイロエース。

これは昔からありますね。

これを床下の基礎コンクリート部分の表面全体に貼り付けてあります。

どうなんでしょうか、普通これはやるのかな?

普通じゃないとしたら、我が家に特別なアレ用と考えられます。アレについては後で書きます。

※ダウ化学のwebより

 

このスタイロは、造作の玄関扉内にも仕込んであります。

かなり厚みのある扉

仕事場側の扉には入っていませんが、後々DIYNにて入れるようにスペースだけは空けてあります。

 

断熱材についてはこのくらいでしょうか。

 

 

 

窓の断熱仕様については造作の窓を含め全て2重ガラスなので、寒さを感じたことはありません。結露もありません。

 

 


 

 

続いて、本題の「熱源」について。

 

我が家の暖房器具は2つ(3つ)あります

()内は室内エアコンを含めた数なので、2つとしています。

 

まず、何と言っても我が家の顔、「薪ストーブ」

 

 

 

機種はネスターマーティンH33

小型の部類に入りますが十分過ぎるほどの火力を発揮します。

ストーブ屋さんにて展示されていた本機を一目惚れで選びました。

 

環境配慮に関しては賛否ありますが、

ネスターマーティン社の燃焼構造により、焚き方さえ守れば排気はとても綺麗です。

ここは住宅街の端っこあたりの立地ですが、幸運にも排気の流れる南側は同じく薪ストーブユーザーのお宅でして、なんとなく安心です。

その南側は神社の森ですので、これも安心です。

 

 

仕様状況としては、外気温が1桁台になってきたら火を入れています。

このあたりの地域では、

11月末〜3月初め頃。

時間帯としては、

18時(ご近所の洗濯物が取り込まれるのを確認してから)〜就寝前まで

雨の日は朝から焚き放題。

薪を投入し続け(1時間に一回くらい確認します)、その後は自然鎮火を待ちます。

子供のために暑くなり過ぎるようなら、早めに薪投入をやめます。

 

朝までは流石に熾火は残っておませんが、朝の冷え込み具合がだいぶ緩和されていて気持ちよく目が覚めます。

 

燃費ですが、

画像のケースを約半分を一晩で使用します。

深夜まで焚くと1ケース消費します。

我が家の薪は、仕事で出る端材の針葉樹薪5割、同じく端材や購入、貰い受けの広葉樹薪5割で運用しています。

金額にするにはまだもう少し検証が必要ですが、薪を全て買うとしたら1ケース700円くらいでホームセンターにて揃えれるはずです。

電気代と比較すると高価なので、独自の薪入手ルートがないと趣味的(実用的でない)価格になります。

本機種は石炭、木炭が使えるので、そうすれば価格は抑えられると思いますが、、、。

 

手間としては、火力調整のためある程度目がかかることと、年一回の煙突掃除が必要なことです。

燃焼灰自体は1シーズンにスーパーのレジ袋1袋も出ないので(驚きの燃焼効率!)気になりません。というか、灰はあまり掃除しないほうが良いらしいです。

 

その他の懸念事項は、他の薪ストーブユーザーの方の意見通り、そこそこの薪ストックが必要になるので、もし導入を考えておられる方はそのスペースや動線の確保が必要かと思います。

それと、防火対策も必要です。

我が家はどうしても仰々しい炉台や炉壁、オプションパーツのヒートシールドなども用意したくなかったので、画像にあるコンクリートの炉床と炉壁を設計時に組み込んでもらいました。

スッキリしていてとても満足しています。

 

薪ストーブは煙突まで含めると100万円初期費用がかかることもあり、

正直、我が家のように薪に困らないような家庭でないと、お勧めできません。

我が家は初めから目的としていた薪ストーブですのでクリアできた問題です。

 

 


 

2つ目の暖房器具は、

「床下エアコン」

 

あまり聞かない設備かと思います。先述のアレです。

ですが何の事は無い。

床下をエアコンで温めるだけです。

ここに入っています。

開けるとこんな感じ。清掃できます。フツーのエアコンです。リモコンの受信機が赤く点灯しています。

 

逆側はこちら。トイレの中です。

開けるとこんな感じ。床下のスタイロが見えます。

 

 

特筆すべきは気流を考慮した設計になっているところ。下の画像をご覧ください。

この様に各所に床下ガラリが付いています。

この位置がポイントで、窓など冷えるものの近くに配置されていて、床下で温まった空気が、冷気に引っ張られて、暖気が移動し、床下全体が温まる事です。

これがないと、エアコン周辺のみ暖かくなり、意味がありません。

 

これが、室内各所に配置されており、エアコンからそのガラリを開けたところまでの経路全ての床が暖かくなります。

普段使わないクローゼット側などはガラリを閉めておけば温まりません。

 

室内を暖めるためのエアコンではないですが、床表面が温まり、かつガラリから暖気が室内にも出てくるので、ぶっちゃけ薪ストーブの出番が減りますw

これで十分w

 

真冬でも裸足でぬくぬくですし、断熱材も床下に入っていますので、エアコンの電源を消しても日中は暖かさが続きます。

 

この設計は私が選んだ建築事務所の売りの様で、日本にはほとんどやっているところはない様です。

 

夏場は床下が結露する様なので冷房としては使っていませんが、暖房時期に床下の除湿が自然にできることも良い状態だと思います。

 

イニシャルコストも安く、エアコン本体代6万円くらいです。

あまり高い機種ですと、温度センサーが働いて気を利かせて止まってしまうので、安いモデルが良い様です。

もちろん床下の断熱や、エアコン本体を設置するスペースの確保は必要ですが、それでも何十万円もする温水床暖房や、電気代が高額な電気式床暖房に比べても安いです。

 

 

なぜ皆やらないのか!?

 

 

もう一つ特筆すべき点は、我が家はハーフユニットバスなのですが(お風呂についてはまた書きます)、

お風呂の床が温まる事です。

ユニットバスですと、床下が空間で繋がっているので当然ですが、通常の床暖房ですとここまではカバーできないと思います。

寒い冬、お風呂の床が暖かいのは本当に気持ち良い。裸で寝転がることができるほどです!

※事実、我が家では風呂椅子を辞めました。

 

 

なぜ皆やらないのか!?

 

 


 

というわけで、我が家の暖房について書いてみました。

 

どの暖房設備も、設計の段階で気流や防火、負圧を考慮したりして、形に反映させることが必要になるため、早い段階で知識を持った専門家に相談する必要があります。

 

まだ間に合う方は再度ご自宅の設計図を確認してみてはいかがでしょうか。

 

ではまた!