Categories: 家づくりブログ

レビューと反省点⑥ 最終回〜細部

どうもみなさん私です。

 

さてさて今回で最終回を迎えた当連載です。あっという間で、まだまだ紹介しきれていない部分が多いですがざっくりと我が家の状況を書いてまいりました。

ここに書ききれない現在進行形の内容は本家ブログ(suzukisanchi’s blog)の方に載せております。そちらの方も合わせてお読みいただけると幸いです。

 

 

では早速今回のお話に移ります。

 

1、床材

我が家の1階の床材は、無垢オーク、ラスティックグレード、乱継ぎ、90ミリ幅です。そこに自らオイルを塗布しました。

もともとここはアカシアの乱継ぎの予定でしたが、減額調整の煽りを受けてオークとなりました。

この仕様はハードウッド系では底値のクラスだと思います。

 

メーカーはわかりませんが、オイル塗布前はかなり白寄りの色味でしたので、おそらくホワイトオークだと思われます。

グレードはラスティック。「荒い」とか「汚い」という意味で、少々節や木目の荒さが目立ちます。

乱継とは、長手方向に一定間隔で繋がれた材ではなく、短いものや、長いものがランダムに繋がれた床材になります。

これも安価な理由です。

幅90ミリは無垢の床材では最小幅です。当然その分安いです。幅が広ければその分坪単価は上がります。

 

この仕様にして感じたこと:

概ね満足です!お子さんのいる家庭ではオススメ!

そもそもの予定はアカシアでしたが、それはかなり赤みが強く、実は違うものが良いなと思っていたところでした。

さらに安いものとしては、杉材(シダー)や松材(パイン)などもありますが、正直お子さんのいるご家庭ではお勧めできません。相当柔らかいので、おもちゃを落としただけで凹んでしまいます。

もちろん気にしないのであればそれは良い味になります!

杉材などは冬場冷たくなりにくい(熱をためにくい)特性があるため、使う場所や好みに合わせられたら良い材料だとは思います!

逆にオークはかなり硬く、傷には強いですが、硬いが故に足が痛くなる可能性はあります。年取ったらきついかも、、、?

あ、あと良かった点としては、小さい節が散見される為、チリ、埃や汚れが目立たないことでしょうかね。これもお子さんのいる家庭向きかと思います。

 

 

ちなみにこちらが2階の床材です。

2枚目はおまけで仕事場から2階の室内窓を望んだところ。(自分で施工した棚と壁の装飾板が見えます)

わかりにくいですが、シナ合板です。

激安ですw

*傷はつきやすいです。

もはや本来は床材とはいえないようなものですが、昨今では合板類を床材にする建築も増えており、見た目がシンプルな為、デザイン的な観点からは選択の余地があると思います。なおかつ安いなら更に有り!と、個人的には思います。

施工のレベルが問われるので、職人の腕次第で、仕上りの精度が変わるかと思います。ハウスメーカーはやってくれないかなぁ、、、、。

と、このように必ずしも全ての床を同じ材にする必要はないと知りました。

 


 

 

2、掃き出し窓の枠

我が家の掃き出し窓の画像になります。

この掃き出し窓の縁取りには、ブラインドの上部の機構部分と、両端の光の漏れを隠す張り出しが施工されています。

壁が少し張り出している形状です。

 

この仕様にして感じたこと:

満足です!ブラインドを検討している方は是非!

これについては、日々身に沁みて有り難みを感じているわけでは有りません。ですが、無かったらきっと外からの視線や、機構部分が目に入って気になっていたことでしょう。

マイナス点は、ブラインドの種類(木製の幅のとるものなどは設置できない)が限定されることでしょうか。我が家のものは、立川ブラインドのシルキーシェイディー(現行で最細のもの)がギリギリ入る寸法でした。

 


 

 

3、巾木

我が家の巾木は杉材の厚み5ミリ、高さ4センチのものです。

巾木については様々見た目の議論があり、おしゃれ観点の人気上位は「巾木なし」や「アルミアングルで見えないように」かと思います。費用もそれらを選択したところで、驚くほどの増額はないと思います。我が家も検討していました。

ですが、我が家は、建築前からルンバを導入すること、さらには塗装壁仕様が決まっており、そうするとルンバが壁に当たった時に、衝突痕が目立たないようにする必要が有りました。

結果、極力目立たない巾木で考えると上記のような仕様になったわけです。

 

この仕様にして感じたこと:

問題なし!

無垢の木ですので、色が気になれば塗ってしまえば良いですし(プリントものだと塗装が乗りにくい)、温かみがあります。

壁と同色にすれば、天高が高く見えますし、このままであれば床面を広く見せれるのではないかと思っています

マイナス点は埃はやはりたまると思いますので、上部を斜めに落としてもらっておいても良かったかなと思います。

 


 

 

4、照明スイッチ

我が家の照明スイッチはすべてこのアルミプレートのトグルスイッチです。

全て職人の手作りだそうです。

我が家のこだわりで、これにすることで全体の表情や雰囲気がぐっと好みのものに統合された気持ちになりました。

合わせて、コンセントも近い感じのものにしてもらいました。

 

この仕様にして感じたこと:

大満足!ポチポチするon/off感触は生活を豊かにする!

なかなかシンプルでかっこいいスイッチプレートってないんですよね。神保電器さんやパナソニックさんはなかなか良いものを出していますが、それでももっと良いものを探していてこれに落ち着きました。

マイナス点としては、価格が高いことが挙げられます。量産品のものであれば数百円〜探せますが、このプレートは数千円からします。6口のものなどは1万円を優に超えました。我が家で増額「率」としては最大のものとなりました。

他には電気屋さんが施工を嫌がることです。配線がややこしく、作業が大変らしいです。電気屋さんと良い関係が築ければ問題ありませんが。

はたまた、このスイッチの場合、3路以上になると、on/offがはちゃめちゃになるので気になる方はやめた方が良いと思います。

以上、一見マイナス点が多いトグルスイッチですが、少しの増額をし、こだわりを押し通して満足度を上げることのできた良い一例となりました。満足度が上がればマイナス点など全く気になりませんからね。

 



 

以上細部のレビューでした!

 

今回で私の連載は終了ですが、これから新築の計画を始める方はおられると思います。

最後にそんな方達に向け、竣工後1年住んでみて建築について思ったことを書いておきます。

 

 

「家は3階建てないと満足いかない」

 

ほんとこれ!

もちろん1度で満足いく方もおられるかと思います。ですが我が家(私のみかも?)は今よくよく考えるとこうしておけば良かったと思うことは多々あります。考えなければ良いのですが。欲が出てくるもんです。

そこで、よくいわれる失敗点や後悔点3つと照らし合わせつつ、我が家の更なる欲について書いておこうと思います。

 


 

その1「コンセントは多めに」

よく目にする後悔点です。箇所を増やす分にはさほどの増額にはならないので余計につけておけということだと思います。

これについては我が家では後悔はありません。見た目の影響を考慮して、箇所数自体は極力少なくするという逆転の発想で我が家は施工しましたが、今のところ問題はありません。

これは想像ですが、我が家には薪ストーブがあります。これが暖房機能のメインなのですが、これが無かったとすると、電気ストーブや灯油ストーブなどを稼働させるためのコンセントが各所に必要になることになります。それらを使わないだけでコンセントの数はだいぶ減らせるのではないかと思っています。

タコ足は好ましくありませんが、後々モールなどをうまく使えば目立たないように口数を増やす工夫はできると思います。

ただし、エアコンのコンセントだけは確実に計画して、+アルファで考えておく必要はあると思います。

ま、やっぱり「多目が」楽チンですけどねw

 


 

その2「間取り」

これもよく聞きますよね。後でどうにもならない(もしくは費用が多くかかる)部分ですが、未来を想像しながら考えないといけないのでなかなか難しい部分でもあります。

我が家も欲が出てきています。

それは2階の床面積が少し足りなかったかなということです。実は建築家からは提案されていた部分でしたが、仕事場の空間が狭くなってしまうかもという懸念があったため、突っぱねてしまった部分です。

しかし今思えば何の問題もなかった、、、。仕事場が広すぎました、、、。

10年後、子供が大きくなってきた頃にリフォームでもしようかなと考えております。

これらの問題が起きないようにするためのポイントは、建築家の意見はよく吟味すること(プロですから)と、面倒くさがらず必ず最終形態の建築模型や3D画像を作ってもらうことです。

空間把握がしやすくなります。

それから、以前の記事で書きましたが、想像しきれないのであれば、片流れの屋根の総二階の箱型で、極力間仕切り無しにしておくのがオススメです。

初期投資を安くし、かつ、後からリフォームしやすいですからね。

 


 

その3「周辺環境に合わせた視線作り」

これも失敗の声として多くありますね。視線を考慮しないウッドデッキの計画が含まれていたり、植栽計画の前提が崩れるようなコンクリートのたたきの位置だったり、外部からの視線が考慮されていない窓の位置や数などがあるでしょう。

我が家にも少し問題があります。

それは、仕事場の大扉を開け放つと、通りから仕事場内が丸見えなことです。工夫すれば夏場は窓を開け放ち、開放的に仕事ができたはずなので、少し配慮不足でした。

これはそういう環境作り(工場や店舗)が得意な建築家でないと難しいことだとは思いますので仕方ないですかね。

この問題が起きないようにするためには、とにかく現場に足を運ぶしかありません。

前面道路の人通りはどうなのか、隣家からの視線はどうか。

できれば四季を通して、そして時間を変えたりして現場の観察をした方が確実だと思います。

なかなか難しいでしょうけれども、、、。

それと、建築家には自分の生活スタイルを徹底的に伝え、理解しているかの確認も怠らないことです。

鬱陶しいくらい連絡しましょうw

 


 

まとめ

上記のことからとにかく時間をかけるのが1番です。

我が家の場合、土地取得から10ヶ月あまりで完成させました。もっと時間をかける必要を感じました。

ローン利用の場合、土地を取得してからは金融機関が急かしてきますので、なかなか難しくはありますが、理想を言えば最低でも1年間は計画と現場観察。そこから3ヶ月〜6ヶ月ほどかけ建築が良いと思います。土地取得後ざっくり1年半取りたいところです。

 


 

いかがでしたでしょうか。

 

以上で私の連載は終了です。

 

いままでお付き合いいただきありがとうございました。

 

皆様の家づくりに少しでもお役に立てたなら幸いです。

 

では!

 

suzukisanchi

東京で彫刻家をしています。なぜか家づくりブログを書く事に、、、。

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Published by
suzukisanchi
Tags: 巾木床材掃き出し窓

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