今回は、我が家が建築前にもっとも頭を悩ませた問題について書きます。
土地を購入する際、皆さんはどんなことに注目するでしょうか。
価格、形状、日当たり、周辺環境、校区、防災マップ、
きっと、あらゆるポイントから、本当に購入すべき土地かどうかをチェックするでしょう。
我が家も、衝動買いした土地とはいえ、自分たちなりにチェックして購入したつもりでした。
が、
やはりリサーチが足りなかったようです。
我が家が見落としていた点は、土地の詳細が記された用紙に、小さく載っていた『備考欄』。
そこに、さりげなく記載してあったのです。
『準防火地域』
『埋蔵文化財包蔵地』
と…。
準防火地域とは
準防火地域とは、住宅密集地において、大規模な火災を防止するために、建築制限がおこなわれる地域のことです。
具体的に言うと、一階においては隣地から3m以内(二階においては5m以内)の範囲においては、窓ガラスを防火ガラスにしないといけない、玄関ドアを防火ドアにしないといけない、という条件があります。
この、防火ガラスや防火ドアは、通常のサッシよりも高価であり、家一軒分で、だいたい100万くらい価格がアップします。
また、防火ガラスは、このように網模様が入ってしまうので、特にリビングなどの大きい窓に使用した場合、景観的に残念な感じになってしまいます。
また、防火ガラスは防犯ガラスではないため、防犯性能は通常のガラスと同じです。
この窓ガラスを避ける方法としては、防火シャッターを窓に付けるか、もしくは隣地からの距離を3m以上(二階の場合は5m以上)あけるしかありません。
我が家は、リビングの大窓だけはどうしても網模様を入れたくなかったため、隣地から窓までの距離を3m以上とった形で、間取りを考案してもらいました。
防火シャッターは予算オーバーのため、採用できませんでした。
また、準防火地域の場合、窓枠や窓の形についても、制限があります。
このように、外から見たときに枠の付いた窓や、洋風の建築物で特徴的な、辺縁がアール型の窓は、防火仕様のものがなく、建築基準法に引っかかってしまうため、採用することができません。
また、玄関ドアの選択肢も極端に狭まります。
同デザインの玄関ドアで防火仕様のものがあったとしても、色の選択肢は非防火仕様の半分以下だったりもするので、注意が必要です。
また、非防火仕様のものより、だいたい30万円ほど高価です。
好みの外観にすることもできず、窓には意図しない網模様が入る上に、価格が大幅にアップするなんて…。
まさに、『聞いてないよ~』な出来事でした。
完全に、土地購入前のリサーチ不足が招いた結果ですので、これから土地を購入される皆さんは、どうかお気をつけください。
我が家の土地条件のもう一つの罠、『埋蔵文化財包蔵地』については、次回記載します。