基本設計について。

以前書きましたが、コンセプトは以下の通り。
生涯住める家、が大前提。
そして、限られた面積の敷地において、家族が自然と集まり、お客にとっても居心地の良い、リビングダイニングキッチンと屋外の庭の一つのまとまった空間をつくること、です。
ありきたりですが、それがまず根本です。

想定されるシチュエーションとしては、
キッチンで調理しているところから目の届く場所で子供が勉強する、もしくはパソコンを使うテーブルがある
6人くらいでダイニングで会食することができ、そしてキッチンにいる人と会話ができること
リビングではテレビを見ながらくつろいで、キッチンにいる人とも会話ができること。
ってなところでしょうか。

そしてプランニングですが。
うちの祖父は亡くなる前の十年間くらいは二階に行くことができませんでした。
毎日の重たい買い物を2階に持ってあがるのも面倒。
よって、一階にリビングダイニングキッチン空間を配置します。
そしてリビングダイニングと屋外の庭を空間として繋げ、明るくもしたいですね。 南側の隣地は、土地を買ったときは更地でしたが、すぐ宅地として売られる、と聞いていたので、建物がすぐ隣接することが想定されました。
2階の寝室や個室は、最低限の広さがあればいいので、できれば、リビングダイニング空間を明るく広く感じられるように、吹き抜けも配置したいです。
リビングには畳部屋を隣接させ、普段はリビングと一体化したごろ寝できる空間とするのですが、来客が就寝できるように個室にもしたいです。
その畳部屋は、将来階段の昇り降りが大変になったときには、寝室として使えばいい。
それらのボリュームを配置すると、洗面風呂を2階にもっていかないと、リビングが狭くなってしまいます。
毎日行う労働である洗濯の動線を考えると、洗濯機の配置は2階の方がいい。
将来階段の昇り降りがつらくなったときは、シャワールームを1階に配置することができるようにしておけばいい。念のため、EVが設置できる場所も想定しておけばなおいいですね。

そして、敷地の特徴として、東側、正確には東北東側に、隣地の大地主さんが所有する畑があります。
更に畑の向こうの北東側には、大きなケヤキの木が五、六本くらいあり、小さな森のように見えます。
これをどのように取り込むかですね。
ただし、畑ですので、半永久的にオープンスペースが続くわけではありません。実は僕が買った土地もその畑の一部でした。
そこをどう考えるか、ということも必要です。

で、建築家の方に複数のプランをご提案いただきましたが、決めたベースプランはこちらです。

ダイニングが、南東に位置し、リビングは南真ん中、そして、和室が西に、といった繋がり。
これは、いいと思いました。
キッチンとダイニングが東側を向いて、おそらく後日ふれるであろう、勉強•パソコン机が、その気持ちの良い空間に向かい、ケヤキの森も見えることが気に入りました。

階段も真ん中にあって、動線は問題ない。

吹抜け空間は、2階廊下を含めて階段と一体化している。

そしてその2階廊下は、リビングの上空でブリッジの形状をなしている。
かっこいいじゃん!

そして、その上部に北向きの天窓が配置され、光が入ってくるようになっている。

いいじゃん。

ただし機能面で気になったのが、キッチンの、まな板を使うような作業スペースと収納スペース。
コの字型キッチンは、コーナー角があまり使えず、効率がよくないかな、と思いました。
そして収納も少ない。
もともとキッチンは、ごく一般的な2550mmくらいのペニンシュラ型でいいかな、と思っていました。

なので、キッチンの形状の改善を要望しました。