よほど予算に余裕のある場合を除き、家づくりは予算と理想のバランスをとりながら進めることになります。理想が高ければ高いほど、嫌というほど現実を直視しなければいけないこともありますね。我が家も例外ではなかったです。
悲喜こもごもの減額調整
よく見聞きする減額方法で、計画の初期はとりあえず希望を詰め込んで設計する方法。ひとまず総額は考えずに希望を積み上げて設計し、最後に「さぁ、ここから削ってください」と。かなり極端に書きましたが、これに近い方法をとっていることは、よくあることなのではないかと思います。
理想に理想を詰め込んで、最後の最後に減額調整する方法はほんとうに厳しい。途中まで夢を見ていただけにつらい作業です。分かっていたことだけど、家づくりが楽しくなくなってしまう可能性さえあります。
しかもかなり計画が進んだ状態で、あとは希望を削りさえすれば着工にこぎつけられる、というギリギリのタイミングでの減額調整で、よく考える暇もなかったりします。ここで焦ってしまうと、あとで後悔する可能性が高い気がします。
我が家の減額調整
我が家の減額調整はどうだったかといいますと。最終的に予算額を増やしたのでちょっとチートな部分はありますが、最後の段階で何かをあきらめた、ということはありませんでした。
じゃあ、当初の自分たちの理想がすべてかなったかというとそうではありません。
見栄えのする外構とか海外製の食洗機とか、完全に無垢な床とか、ガスオーブンとかガス温風乾燥機とか、なんか色々あきらめています。食洗機なんか名残惜しすぎて、当時のブログには、それに関する記事ばっかり書いてます(→
hollytunes「食洗機」)。笑ってしまうくらい諦めが悪い。
で、こういった希望は設計初期のヒアリングで拾い尽くされていましたので、設計士さんは最大限それらをいかせる形で設計を出してきてくれていました。全体的な予算を考えて実現が難しいものは、かなり初期の段階で代案が出され、納得しながら設計を進めることができたのです。
減額案に納得するために
減額案に納得しながら計画を進めるにはどうすればい良いのか、私が考える方法はシンプルです。
とっても一般的な方法ですが、計画の初期の段階で希望をリストアップして、優先順位をつけること。できればそれがどういう理由で必要なのかも書き出しておくと良いです。コストコントロールの得意な設計士の場合、必要な理由が分かっていれば、他の方法でカバーできることがあるからです。
幸い、我が家の設計士さんは、自分のことかと思うくらい真剣に家づくりを考えてくれる人だったので、色々なアプローチで私たちの希望が叶うような提案をしてくれました。
提案をする中で、設計士さんが一番優先していたものは、私たちがゆったり音楽と向き合って暮らすことでした。なので、そのために必要なことなら、なんとかして設計に盛り込みましたし、逆に必要でないことはどんどん削っていきました。そうやって自分たちにとって「必要十分の家」が設計できるんだな、と感じました。
このように、なるべく初期からバランスを取りながら計画する方が最終的に理想の形に近づく、と思います。必要十分の家づくりをしたい人は是非、コストコントロールの得意なパートナーを候補に入れてみて下さいね。