Categories: 富士山と生きる おばあちゃんの知恵

口の中にさわなかな風がふく・生赤紫蘇ジュースで一杯の口福を味わう。

こんにちは。
クラッソーネライターの豊田有希です。
富士山と生きるおばあちゃんの知恵では、山梨県巨摩郡身延町に住むおじいちゃん、おばあちゃんの暮らしの知恵を毎月紹介しています。

第23回の7月(文月)。
今日は二十四節気の大暑(7/23)大暑を超えると、夏の暑さが本格化してくるそうなのですが・・・今年はもうすでに、本格化しています!!!
毎日暑い日が続き、「猛暑」という言葉が当たり前の日常のように聞こえてきますね。
 
おじいちゃん、おばあちゃんの暮らす身延町でも連日暑い日が続いています。
おばあちゃんのところに行く前に、田んぼでちょっと草取りをしたのですが、足が水につかっているとは言え、お昼ごろには、暑い暑い暑い!
立っているだけで汗がダラダラと流れ落ちます。

そんなときに、頂いた一杯の赤紫蘇ジュース。

口の中にさわやかな風が吹いたような、新鮮な赤紫蘇の香りのする一杯。
紫蘇ジュースと言えば、煮出して作るのが一般的ですが、おばあちゃんは、生のまま水出しで作っています。
そのため”香りが高い”んです。
飲んだ後に、さわやかな紫蘇の香りが口の中にまるで風が吹くように通っていくんです。
甘さもあって、疲労感に包まれた体をしゃきっとしてくれました。
汗もすーっとひき、まさに生き返った一杯でした。

赤紫蘇ジュースの作り方

分量

  • 赤紫蘇 200g
  • 砂糖200~500g位(お好みで調整)
  • クエン酸 30g
  1. 赤紫蘇は洗ってゴミをとり、塩をかけて水洗いをしてあくをぬく。(3回くらい。赤紫蘇からグレーの色がでなくなるまで)
  2. 洗った赤紫蘇を1.8リットルの水につけ、3~4時間以上つける。(長ければ長いほどいい)
  3. 赤紫蘇の色がでてきたら、赤紫蘇を出して絞る。
  4. 砂糖とクエン酸を混ぜいれる。

水で作っているため、日持ちはあまりしません。
冷蔵庫で保管し早めに飲んでください。

<材料となる赤紫蘇>

おじいちゃん、久々の電車旅は就学旅行?!

おじいちゃんは、一泊二日で中学校の同級生たちと旅行に行ってきたそうです。
行き先は、伊豆半島。
温泉地ですね。
毎年行われているこの同窓会旅行。
78歳となったおじいちゃんの同級生で集まったのは9人。
男性7人、女性2人。
中学時代に過ごした身延町から参加したのはおじいちゃん1人。
他のメンバーは今は身延町には住んでいなくて、静岡の富士、富士宮、千葉、埼玉、横浜から参加したそうです。

「都会の人は電車に乗るけど、おれたちは普段電車に乗らないから、珍道中だったよ」。
山梨や静岡から参加したメンバーは切符を買うのも一苦労だったようで、切符売り場でお札をつまらせてしまったり、いろいろな出来事があったようです。
夜は温泉で宴会。
お酒を飲んで大宴会をしたのかとおもいきや「お酒は飲まずに”薬”を飲んでる人たちだからねぇ」とおじいちゃん。
日目は伊豆半島の最南の下田まで行ったそうですが、暑すぎて散歩もできず、お昼ご飯を食べて帰ってきたそうです。
嬉しいことに、同級生にこの「クラッソーネ」の記事を印刷したものを持っていってくれたそうです。
きっと小さい頃暮らした身延町での暮らしに目を細めてくれたことでしょう。

<珍道中の話を笑いながら話すおじいちゃん>

おばあちゃんの旬のおすそわけ

<左から時計周りに、ふきの煮物、きゅうりのきゅうちゃん、はくさい漬け>

今日もいただきました。
おばあちゃんの旬のおすそわけ。
毎回これが楽しみと言っても過言ではありません。

あ!ふきですね。ふきって下準備が大変ですよね。

茹でて沸騰したものを冷ましてから皮をむき、一晩水につけておくとあくがとれるわね。

わーやっぱりその一手間がぁ・・・なかなかできませんよね。

嫁いできて、お母さんがふきを取ってくると、茹でて皮をむいて置いてあるのよね。そうすると今夜煮てくれということかな~と思って料理をしたものよ。

わー。すごい・・・。

今でもお母さんの味には近づけないのよね。何が違ったのか?愛情かな?(笑)

何十年前のことはもう忘れたよ(笑)。

・・・一同爆笑。
こんな楽しいやりとりがいつも行われていて、その度に夫婦円満の秘訣だなぁ~と私は思っています!

きゅうりのQちゃんは、以前作り方を教えてもらったら大好評でした!!
レシピはこちら
家でもきゅうりのQちゃんを作れるんですね。
今はちょうどきゅうりがよくできる季節。
沢山きゅうりが手に入ったら、お手製Qちゃんにしちゃいましょう。

おやつは、おばあちゃん特製のカスピ海ヨーグルト。
きなこと”ぶんご梅”という大きな梅のお手製ジャムが乗っています。
このぶんご梅は果肉が多い梅であんずのようなんです。
このジャムはご馳走です。

おばあちゃんの6月のお花畑

今月も沢山お花が咲いていました。
毎月”主役”になるお花たちは変わっていきます。
花の旬が終わると、おばあちゃんは花をとり、来年に備えます。

玄関を彩る花たちも毎月変わります。
今月の”主役”たちがいつもセンターポジション。

今年も山百合が咲きました。
大輪です。
昨年よりは数が少なかったようです。
遠くからでも百合の香りは届きます。

これは実はひまわり。
なんと、鹿に葉っぱを食べられてしまったそうです。
鹿はどうやら葉っぱに毛がついているものを好むらしく、稲の葉っぱも食べられてしまうこともあります。
花壇にも鹿が入らないように柵がしてあります。

そういえば、玄関には”つばめの巣”ができていました。
去年からあるものを”リフォーム”して高さを足してつばめが再利用しているようです。
ずいぶん、意識の高いつばめです。
おじいちゃんが、しっかりと巣の下を木で補強してくれています。
ちょうど親鳥とひなが家に戻ってきているところを写真に取れました。

おばあちゃんの職場(自家菜園)は夏真っ盛り

夏の暑さが続いているので、夏野菜真っ盛り。
お二人では食べきれないくらいの夏野菜が採れているようです。

隣町の早川町特産のもぐら(茂倉)うりはこんなに大きい!

実は茂倉うり、植えたものもあるそうなのですが、土にまいた自家製肥料の中から自然と芽がでたものもあったようです。
というのは、去年食べたうりの種を生ゴミとして肥料箱にいれ発酵したものを土に混ぜたところ、そこに”優秀な”種が残っていて、3~4本芽がでて実をつけたらしいのです。
生ゴミから発芽するなんて、生命力の強い種だったんですね。
そんな自然からのサプライズもまた嬉しいですね。

左から茂倉うり、茄子、きゅうり、プチトマト。

おすそ分けをいただきました!

<こんなつながっているうりもあったのよ>

青山椒で山椒醤油を作るかい?

おじいちゃんに、山椒いるかい?と言われて、わーほしい!と即答した私です。
青い山椒の実をしょうゆにつけると山椒醤油になるんです。
ちょっとした薬味醤油です。

山椒の木には”とげ”があるので、おじいちゃんに「危ないから来なくていいよ」と言われたのですが
カメラ片手におじいちゃんの後をついていきます。
おじいちゃんの手には皮の手袋が。
”とげ”がささらないように山椒やゆずの実を採るときには皮の手袋が活躍します。

枝をとってきたら、一粒一粒実を外していきます。
これがなかなか大変な作業です!
一粒でももうあの”山椒”の香りがします。
昔は、亡くなった人の御棺の中に山椒の実を”におい消し”として入れていたそうですよ。

編集後記

6月に身延の梅で梅干を漬け込み、7月の三連休に三日三晩お日様とお月様に干してしっかり乾燥させ、できあがりました!
赤紫蘇はおじいちゃんが育てているものをおすそ分けにいただいて、梅干に加えました。
紫蘇を入れた期間が短かったのか、色がまだらになってしまいましたが、同じ色でないところもドロップキャンディーみたいでかわいいなと思っています。

梅干作りは3回の手仕事でできます。

  1. 梅のヘタをとって塩につけ重石をのせる。
  2. 1の水があがってきたらあく抜きした赤紫蘇を入れる。
  3. お天気の良い日をねらって三日三晩干す。

これだけです。
大変だなぁと犬猿されがちですが、ほどよい塩分、紫蘇の殺菌効果もあり、熱中症対策にいい食べ物。
毎年の恒例行事にしてしまえば、大変ではありません。
ぜひ皆さんも梅干と梅干づくりを生活に取り入れてみてくださいね。
暑い暑い夏を梅干パワーで乗り切りましょう。

豊田有希

1975年大阪生まれ 小さな頃は「芋掘り」が大好きなやんちゃな女の子。 1997年一部上場企業へ就職し、2016年3月に退職するまで19年勤務。 2010年田んぼできずなづくり事業を山梨県身延町でスタート。 翌年一般社団法人風土人を設立。代表を務める。偶然か必然か名前の漢字は、「豊」かな「田」んぼに「希」望が「有」る。 好きを仕事に生きていく。

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豊田有希
Tags: 赤紫蘇きゅうり自家菜園夏野菜青山椒梅干し

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