この記事は、10年以上ハウスメーカーで住宅販売に携わっている「家山さん(仮)」に、現場では言えない家づくりの裏側をこっそり教えてもらうコーナーです。
前回は展示場でアンケートを渡した営業マンが、今後の担当になってしまうという話を聞きました。
満足の家づくりにおいて、営業マンの存在はとても大きいようです。
高い買い物なので、「納得行かない家ができたけど仕方ない」とは済ませられないですよね。
今回は「はじめての展示場見学で、ダメ営業マンをひと目で見抜く9つのポイント」の後編をお伝えします。
経験不足、おもてなし不足の営業マンに注意
前回は9つのポイントのうち、以下の5つのポイントについて教えていただきました。
- 担当した家が10棟以下
- メモを取らない
- 展示場の清掃がしっかりされていない
- 説明がテンプレート化していない
- 案内する時に営業マンがリードしない
経験不足だったり、ただ商品の良さを話すだけでお客さんの話を聞こうとしない営業マンは、できるだけ避けた方がよいそうです。
残り4つのポイントを見ていきましょう。
営業マンとお客さん、両方が気をつけるべきこととは
6・一方的に話す営業マンには要注意
一方的に話す営業マンは売れていない人が多いですね。
全然相手の話を聞かず、自分が話したいことばかり話してしまうんです。
でも自分で話すよりラクだと思うのですが…。
ハウスメーカーのトップ営業マンも口下手な人が多いんです。
人の話を聞かないということは、お客様の情報を収集していないということ。
そんな営業マンが担当になったら、安心して家づくりを一緒にできると思いますか?
そうでした!営業マンがすべての家づくりに関する人をつなぐ役割をするんでしたね。
そういう方が担当だと自分の意図とは違うことを、建築の方に伝えてしまいそうで不安です。
そうなんですよ。
営業マンは家を契約して終了!ではありませんからね。
気が合うことはもちろん、しっかり自分の意図を汲みとってくれる営業マンを選ぶことが大事です。
7・名刺の渡し方は丁寧かどうか
営業マンができる人かできない人かを最初に見抜くことができる方法は、名刺の渡し方をチェックすることです。
優秀な営業マンは、腰が低くて、渡し方が丁寧です。
時々片手で渡すようなマナーがなっていない人もいますが、問題外ですね。
また、『収納が得意な○○です』など、どれだけ、最初にお客様に覚えていただけるかを大事にしているはずです。
個人的に営業マンの印象は掛け算だと思っていて、最初が0だったら、なにをかけてもずっと0ですし、少しでも最初の印象が良ければ、掛け算したらその数はもっと大きくなるものです。
片手で名刺を渡すとは、考えられないですね。
新人の時のビジネスマナーでも失礼に当たると習うことじゃないですか。
そうですよね。僕の部下だったらこんこんと説教しますが、残念なことに一定数、いるのです。
僕は営業態度には厳しい方で、電話の声でも相手の人となりが現れると思っているんです。
だから電話に出る時も猫背は絶対にダメ。
姿勢をピンと伸ばして、ハキハキ大きな声で電話に出ると、全然声の出方が違います。
8.実家暮らしの営業マンは避けよう
え!営業マンが、ひとり暮らしかどうかなんてどうやってわかるんですか?
個人的なことは聞きにくいんですが…。
まあ確かに変な誤解をされるかもしれませんし、個人のことを聞くのが厳しくなっている時代ですからね。
指輪をしているかどうかや、家事の話を振ってみてください。
たぶん女性だったらこの人は家事をしている、していないがわかると思います。
指輪くらいならチェックできますが、どうして結婚しているかどうかが大事なんですか?
実家住まいの営業マンがダメな理由は、生活そのものを本人がイメージしにくいからです。
家は家族の生活の拠点となる場所。
そのイメージがなかなか持てなくて、お客様の意見をなかなかくみ取れない可能性も高いのです。
家事をしているか、家事をしていないかをチェックしてみてください。
正直、既婚者の方が家は売れると言われていて、独身でも指輪をしている営業マンもいました。
9.展示場に行く時は予約をしてジャケットを着て行こう
あれ、これは営業マンではなく私たちのことですか?
そうです! ここまではダメ営業マンを見抜くコツを紹介していますが、自分自身が良い営業に選ばれるお客さんになることも大事です。
良いお客さんとは高い家を即決することではなく、真剣な気持ちで家をつくろうとしているという、心意気です。
心意気はどうやって伝えればいいんでしょうか。
いい営業マンに当たるコツとして、展示場には事前に予約することと、当日はジャケットを着るなど、きちんとした格好で出向くことです。
前回の「2・メモを取らない」でも話しましたが、コンビニに行くようなラフすぎる格好だと、適当にあしらわれる可能性も高いです。
良い営業マンを選べるかどうかは自分次第です。
お互い人間ですから、自分が相手にきちんと接してほしいなら、自分もきちんと対応するのが筋です。
例えばアポの時間に遅れる場合は事前に「5分遅れます」と連絡するか、連絡もなしに遅れるかでも、その人の人格は見えます。
なぜダメ営業マンを避けなければいけないのか
営業マンはこの先の家づくりでは、お客様とご家族、そして業者の方との人間関係の交通整理をすることが仕事です。自分はお客様に役立てるかを考えているかどうかは、行動や言動にしっかり表れます。
契約後は長く密に付き合うので、この営業マンとは友だちになれるかなれないかの観点で見ていくと良いですよ。
営業マンは家づくりに関わるすべての部署とお客さんの窓口になるため、伝える技術と人間関係の交通整理が非常に重要で、これがうまくいかないと納得にいく家は作れません。
さらに、契約してからのほうが営業マンとの打ち合わせ回数が増えるので、相性が悪い営業マンとの打ち合わせは、それ自体がストレスになります。
今回教わった9つのダメ営業マンを見抜くポイントをまとめました。
- 担当した家が10棟以下
- メモを取らない
- 展示場の清掃がしっかりされていない
- 説明がテンプレート化していない
- 案内する時に営業マンがリードしない
- 一方的に話す営業マンには要注意
- 名刺の渡し方は丁寧か
- 実家暮らしの営業マンは避けよう
- 展示場に行く時は予約をしてジャケットを着て行こう
いい営業マンでないかぎり、お客様アンケートは極力断るようにするのも大事ですね。
営業マンを選びで家づくりが大きく変わってしまうので、「いいな」「信頼できる」と感じる方にお願いしたいと思いました。
そのためには、キレイな服で、時間通りに展示場に行くというこちらの態度も重要なポイント。
人に要求するばかりでなく、自分たちも優秀な営業マンに選んでもらえるようになりたいですね。
ちなみに家山さんは優秀な営業マンなのでしょうか?
どうでしょう。
実際に接客できればご判断いただけるのですが、正体を明かせないので難しいですね!
引き続き、家山さんに質問したいことを募集しています。
聞いてみたいこと、本音でバサッと回答を出して欲しいことなどがありましたら、コチラから、お気軽にご応募ください!