「幸せな家づくりをしたい!」と思わない人はいないと思います。
しかし「思った通りにいかない。不幸だ!」という声を聞くことがあります。
それは大変悲しいことです。
そこまでいかなくとも、淡々と家づくりが進み淡々と新生活が始まるということもあると思います。
それはそれでもったいないと思うのです。
私は「幸せな家づくり」とは「家づくりを楽しむこと」「家族の願いが叶うこと」そして「愛情豊かに暮らすこと」だと考えています。
どうすれば家づくりを楽しむことが出来るのか。
どうすれば家族の願いが叶うのか。
どうすれば愛情豊かに暮らすことが出来るのか。
それぞれ大きなテーマです。
元・高校教師の建築士「寺ちゃん」こと、寺川がお客さんやお施主さんと接する中で感じたこと気づいたことをお伝えしていきます。
コラムのタイトルが「家づくりは人間関係が9割」ということで、家づくりと様々な人間関係のコツについてお伝えしていく予定です。
幸せな家づくりのためのポイントを4つお伝えします。
30歳を過ぎて、年の近い友人から家づくりの相談を受けることが増えてきました。
「何から始めたらいい?」と聞かれるので「『雰囲気のよい会社』『相性のよい担当者』との出会いを大切にするといい」とアドバイスすることにしています。
デザインの好みや仕様や価格帯ももちろん大事です。
しかし「家づくりを楽めるかどうか」となると、その会社や担当者がどのようにお施主さんと関わろうとしているかが重要です。
少ない手間でたくさんのお客さんと契約したいと思っている会社や担当者と「楽しい家づくりをしたい!」といくら思っても限界があります。
「幸せな家づくり」においてもっとも大事なことは、「自分と合った会社」「自分と合った担当者」との出会いです。
そのキーワードは「癒し」だと考えていますが、詳しくはまたの機会にお伝えします。
「家族のコミュニケーション」は幸せな家づくりを進める上でとても大事です。
夫だけ盛り上がっていて妻が興味なさそうにしている御家族を時々見かけますし、逆もあります。
そうしたお客さんとの家づくりの話はなかなか前に進みません。
こちらとしても「本当に進めて大丈夫かな?」と思うこともあります。
家づくりを進めていくと、家族内で合意を図る場面がたくさん出てきます。
それは普段そうした作業に慣れていないご夫婦にとっては、新鮮な体験のようです。
普段意識しないお互いの価値観の違いなども表面化しやすいと思います。
お金をどう扱うのか、家族とは何か、担当や現場の人間とどのように接するか、社会に対してどのように関わりたいか、自分は何に幸せを感じるのか等々。
「幸せな家づくり」においては人生観が問われますが、これはまた別のところで詳しくお話します。
新しい家に暮らし始めてからも「家づくり」は続きます。
それは「家との付き合い方を考えること」であり「愛情豊かに暮らすこと」です。
せっかく断熱性能の高い家を建てても、暖房を入れなければ冬は寒いわけです。
夫婦でエアコンの運転モードの好みも異なるように、家族に合った快適さを保つ工夫が大切です。
せっかく情熱を注いで建てた家も、お引渡しを境にだんだん家への興味や愛情が薄れていくということがあります。
我が家に愛着を持ち続けるような工夫をしていきたいものです。
余談ですが愛着を育てるためには、家に対して「いってきます」「ただいま」と言うとよいらしいですよ。
今回は「幸せな家づくり」において大事なポイントを4つお伝えしました。
いかがでしたでしょうか。
次回以降、それぞれの内容を掘り下げていければと思います。
家づくりを進める全ての人が、不安と悩みを癒され、ワクワクし、願いを叶えて欲しい。それが私の願いです。
今月はここまでです。また来月お会いしましょう。