このコラムは、元・高校教師の建築士寺川が、お客さんやお施主さんと接して感じたことを通じて「幸せな家づくり」についてお伝えするものです。

前回「幸せな家づくり」とは「家づくりを楽しむこと」「家族の願いが叶うこと」「愛情豊かに暮らすこと」なのではないかと書きました。

今回は「家づくりを楽しむ」ために必要となる「家づくりのパートナーに出会う方法」について書きたいと思います。

家づくりの入り口は誰もが不安

 「さあ、家を建てるぞ!」となると、ワクワクする一方で苦しみが始まります。

「家を建てた後、ローンは払っていけるのか」「自分達の予算で希望の家は建つのか」「売り込まれるのではないか」「欠陥住宅にならないか」など不安や悩みがたくさん出てきます。

「楽しい家づくり」をするには、不安や悩みを解消してワクワクを全開にすることが大切です。

そのためには、なんでも打ち明けられる担当の人との出会いが欠かせません。そんな人とどうやって出会えばよいのでしょうか。

担当者の第一印象と自分の直感を大事にする

人の印象は出会って3~5秒で決まると言います。
そして、最初に受けた印象が案外的を射ていることが多いようです。

担当の人と会って「笑顔が素敵」「この人話しやすそう」と思ったら、半分ぐらいその人を信用してみるのはいかがでしょうか。

逆に「なにか違和感」を感じたら、ちょっと立ち止まってみる必要があるかもしれません。

夫婦間で受ける印象が違うこともありますので、「担当の人の印象」について素直に意見交換されることをおすすめします。

その担当者はあなたに興味がありますか?

あなたが、建築会社の担当の人に良い印象を持ったとします。

次は、「こんなこと聞くのは失礼かな」「内輪のことなので」「家づくりに関係あるのか分からないけど」と思うようなことを、勇気をもって話してみましょう。

そして、その人があなたの話に耳を傾け、問い返し、より深く理解しようとしてくれるかどうかを見るのです。

軽くスルーされたり、自分の話ばかりする人であれば、ゆっくりとその場を立ち去りましょう。

「楽しい家づくり」のためには、あなたが何に興味をもち、どこを不安に感じて、何に悩んでいるのかを理解してくれるパートナーの存在が欠かせないと思います。

お客様の仕事の愚痴からご契約につながった

私のお客さんの例をお話しします。

そのお客さんは、年齢と収入と金利の関係で「今、家を建てないと一生家を建てられないかもしれない。
「自分達の家を持ちたいという希望はずっとあったけど、どうしたらよいか分からないままズルズルきてしまった」と相談に来られました。

「平日の夜しか打ち合わせ出来ないんです」と言われるので「お忙しいですか?」と受けた後、話がエンドレスになってしまいました。

「上司の言い方が冷たいんだわ」
「納期が合わないのに新規が入って」

お客さんは仕事の話で徐々に熱を帯び、打ち合わせテーブルはあたかも居酒屋のカウンターのようになりました。

(注)イメージです

私はというと、耳を傾けてうんうんと聞いていただけです。
1時間だったのか2時間だったのか時間は忘れましたが、最終的には満足した顔をされて帰っていかれました。

それが私を気に入っていただくきっかけとなり、ご契約をいただき、工事の間も和気あいあいと楽しく家づくりが出来たということがあります。

担当者を選ぶキーワードは「癒し」

私は奈良出身で、実家の近くに「薬師寺」があります。
このお寺の御本尊は「薬師如来」と言って、人々の恐れ、不安を除き、願いを聞き入れ、叶えてくださる仏様です。

仏様を拝むと癒されますよね?

不安や悩みが聞き届けられると人は「ホッ」として癒されます。
自分のことを理解してもらえていると感じると「安心」します。

その「安心」があることで、ワクワク全開の「楽しい家づくり」ができると考えています。

薬師如来さんのような、癒される担当の人と是非出会って下さい。
すると、きっと満足の行く家づくりができると思います。

まとめ

今回は「家づくりのパートナーに出会う方法」をお伝えさせていただきました。いかがでしたでしょうか。

  • 担当者の第一印象と自分の直感を大事にする
  • 家づくりに関係のないことでも、悩んでいることを話して担当者の反応を見る
  • 話して「癒される」と感じる人がおすすめ

家づくりを進める全ての人が、不安と悩みを癒され、ワクワクし、願いを叶えて、愛情豊かな暮らしを手に入れて欲しいです。
今月はここまでです。また来月お会いしましょう。