さて、そろそろメーカーを決めようと思っていたら
それまで熱心に営業してくれていたアメリカンな輸入住宅の担当者は連絡をくれなくなり
国産ハイスペック工務店は担当営業が退職してしまい、新しい担当者はどうにもやる気を感じられないという…。

どうしたものかと思っていたら、辞めちゃった元某工務店の営業さんから電話が。
地元の企業でグループ傘下に幾つかの注文住宅ブランドを持つハウスメーカーがあるのですが
その内の一つの設計事務所に転職したとの事で連絡をくれたのでした。

非常に熱心な営業マンで元々好感度の高い人でもあったので話を聞いてみる事に。

設計事務所

ここは設計事務所のデザイン力・提案力に加えグループの施工部門を使う事で可能になる優れたコストパフォーマンスが売り。
完成物件見学やセミナーにも参加して非常に興味深い会社だと感じました。
いかにも設計事務所的なオシャレなデザインに斬新な間取り、今まで見てきたハウスメーカーとは全く違います。
狭小物件や日当たりの悪い場所での採光の工夫に設計事務所らしさが見えます。
参加したセミナーでは建築デザインやインテリアについて随分勉強させてもらいました。

びっくりしたのがこの事務所のテンポの速さ。
オシャレ事務所でセミナーを受けたと思ったら次の週にはさっそくプランを提案してきました。
しかも模型付きで2案!
特に大胆なスキップフロアやパーゴラのあるテラスがリビングに面した斬新なプランには目が惹かれるものがありました。

今まで提案されたどこのメーカーのプランも散々自分たちで考えたどの間取りも一瞬でゴミ屑にしてしまう程のインパクト。
設計事務所恐るべし!
このプランを煮詰めていけば完璧じゃないかと思える内容に、もはや選択の余地などないと思えたくらいです。

少々気になった事と言えば、今まで太陽光発電&床暖房を宗教かとも思えるくらい強力にプッシュしてきた営業さんの口から一切それらの単語が出なくなった事。
まあメーカー毎に得意分野や推しの技術は違うでしょうから当然かもしれませんが…。
当時このメーカーのHPを調べてもそういうキーワードは出てこなかったし、次世代省エネ基準に基づいた断熱性能やこれといった耐震技術についても特に記されていませんでした。
見積りの住宅性能評価の申請費用はかなり高額です。

このメーカーの分譲住宅の特徴として、大量の戸数をまとめて開発することにより建築や仕入れコストを下げてその分グレードを上げる事が出来るという話を建売の営業マンに聞いた事があります。
しかし実際にここの建売に住み始めた知人の話を聞いていると現実は決して褒められた住宅性能ではないのが伝わってきます。

当時はこの知り合いの情報はなかったのですが、同じグループの基準で建てるとすれば住宅性能としてはやはり普通以下だったのかもしれません。

それでも今までに無かった魅力的なプランにかなりやられていた我々は気持ち的にはもうポチっとする寸前でした。
ところがテンポが速かったのはプランの提案だけではありませんでした。
契約を迫る勢いも怒涛のテンポだったのです。

担当の営業マンも今までそんなことは無かったのでこれは会社の方針なのでしょう、
自宅にやってきて金曜までにハンコが欲しいと言い出す始末。
このあまりのテンポの速さにはさすがにドン引きです。
大きな買い物をする時は勢いも大事だと思いますが、ゆっくり検討する時間も欲しかったですね。

そんな時に連絡をくれたのが今まで付かず離れずの距離を保っていた積水ハウスの営業マンでした。

続く