鉄骨住宅の特徴
鉄骨住宅が生まれた背景は高度経済成長期に住宅が不足したことにより、家作りを工業化し、大量生産と低コスト化を目的として確立された工法です。鉄は産業の米と呼ばれ、安価で加工性もよく、木材に代わる住宅の材料として採用されました。(プレファブ住宅の元祖は丸パイプを構造躯体としたようです。角パイプよりも丸パイプのほうが強度がありますが、施工性の観点から角パイプやCチャンネル、Iビームが用いられるようです)
大きく分けるとビルや工業施設、3階建て以上の住宅で使用される鋼材の厚みが6mm以上の重量鉄骨と、一般住宅で良く使われるのが鋼材の厚みが6mm未満の軽量鉄骨に分けられます。
以前の記事に書いた通り断熱性や気密性は木造住宅に劣りますが、徹底した工業化によって規格化された構造躯体は品質が安定することが最大のメリットです。私はこれがすごく重要だと思っていて、家は現場で作る一点ものです。現場工事には施工のバラつきが付き物で、これが構造躯体に出てしまうと耐震性能に大きく影響してしまいます。
その点、鉄骨造の構造躯体の組み立ては基本ボルトの締め付けによる接合なので施工者の差が出にくいです。
逆に、規格化されている宿命として、自由な寸法での家づくりはできず、限定された寸法でプランを作成しなくてはなりません。自由度に劣る事がデメリットです。
構造的に各社ブラックボックス化されているので将来的にリフォームや増築する際にそのハウスメーカーでなければ施工できず、相手の言い値での発注となりコストが高くなってしまう懸念もあります。
また、鉄は重いので、家自体が重くなります。よく言われるのが、家一軒木造60トン、軽量鉄骨100トン。
重ければ重いほど地盤が強固でなくてはいけませんし、地震の際には受ける力は大きくなります。
鉄骨造は弾性変形させながら地震の揺れを逃すので変形量が多く、石膏ボードやクロスの切れなどの被害が出やすい懸念があります。
ただ鉄は安定した素材なので、計算通りの強度が得られます。
また強度が高い分柱のスパンを大きく取れるので、大空間を実現出来ます。
究極、構造躯体の強度だけで言ったら木造よりも鉄骨造に軍配があがると思います。
私が鉄骨住宅を選んだ理由
私も鉄骨造か木造で大分悩みました。
鉄骨造に決めた理由は簡単です。
一級建築士を持つ同僚が鉄骨造で家を建てたからです笑(建築関係の会社ではありません)
身近な一級建築士が鉄骨を選ぶんだから、間違いないだろうと笑
素人なので決められず、知識のある人の判断を参考にしました。
今度、同僚になぜ鉄骨造を選んだか聞いて見たいと思います。