家を建てようと決めた時。
実家に土地があって、そこに建てるというケースもありますが、そうでない場合土地から探すことになります。
そもそも、土地ってどうやって買うのでしょう?
コンビニでお菓子や雑誌を買うのとは違い、買ったことがあるという方もそんなに多くないでしょう。
金額も非常に高額で1000万以上してもおかしくない買い物です。
私だったら絶対に失敗したくない!!と慎重になりすぎてしまって、土地探しがストレスになりそう…。
大丈夫です。ほとんどの方は家を建てるもの、土地を買うのも一生に一度の買い物です。怖がらずに、どういうものか仕組みを知ると、選びやすくなりますよ。
と、声をかけてくれたのは、住宅メーカー出身で、地元の愛知県岡崎市を中心にした不動産を扱っている株式会社HIES(ハイエス)の代表小林さん。
土地も家も高い買い物だから、絶対に失敗したくないです!どうしたら良いのでしょうか?
そんな漠然とした不安から、「大丈夫、ちゃんと選べる」という自信に変わるコツを5つ伝授していただきました。
5つのコツ
- 気になる土地購入の不動産仲介手数料はどのくらい?「両手取引・片手取引」という言葉を抑えよう!
- できるだけ安く土地を買いたい!「掘り出し物」物件という幻想を捨てる
- 建築屋さんの協力をお願いする
- 自分と家族で、その土地の生活をシミュレーションしてみる
- 家づくりは30点スタートを目指す
まずは不動産屋さんというしくみ知っていただくことから始めましょう!
HIES(ハイエス)さんとはどんな会社?
HIES(ハイエス)の意味は、どんなご依頼にも「はい」とお答えしたいという思いから、この名前がついたそうです。
代表の小林さんは10年以上住宅業界で住宅販売を行っていて、今年6月から独立し不動産業を始めました。
愛知県は尾張地方と三河地方の2つにわかれており、三河地方の中心的な街が岡崎市です。
その岡崎市の東部が小林さんの地元で、今でも田んぼが広がるのどかな地域です。
この地区で10年前に家を建て、家族5人で住んでいます。
広いお庭では友人や近所の方とバーベキューをしたり、最近は家庭菜園も楽しんでいるそうです。
お隣の家には除草ヤギがいて、近所のお家に除草目的でよく派遣されているとのこと。
おいしい草をたくさん食べるせいか、少しポッチャリしていますね。
ご自宅の敷地内に小林さんのオフィスがあります。
小林さんの夢は、「地元を街にする」ことで、人がたくさん集まるような地域にしていきたいということ。そんな思いの一介になれるような不動産屋さんを目指しています。
「両手取引」と「片手取引」とは
さっそくですが、北村さんは不動産を購入する時の両手取引、片手取引という言葉は知っていますか?
いえ、聞いたことのない言葉です。
不動産屋さんの利益は、お客様が土地を購入する時と、売主さんの土地が売れた時に発生する「仲介手数料」が利益になります。
売主さんと、お客様(買主)それぞれに不動産屋さんがついて交渉するケースを「片手取引」、売主さんとお客様(買主)の間に1社しか入らない取引を「両手取引」と言います。
わかりやすく、図で説明するとこのような形のことです。
両手取引のメリット・デメリット
しかし、ここでチェックして欲しいのは不動産屋さんの心理。
両手取引で、不動産屋が売り主を自分で見つけて仲介させるほうが、2倍の手数料が入ってお得ですよね。
もちろん、お互いのニーズがマッチして両手取引になることもあります。
ずっと問題になっているのは、両手取引を狙って物件を囲い込む業者がいることです。囲い込みとは、本当は買主を募集しているのに、他の不動産会社が仲介するお客様には紹介せず、自社に直接問い合わせたお客様にしか紹介しないことをいいます。
売主さんは販売機会を意図的に少なくされているのですよね。これは罰せられることはないのですか?
物件売却の媒介契約をした不動産仲介会社が、意図的に情報を隠したり、独占することは宅地建物取引業法で禁止されています。
囲い込みによって販売機会が減ると、土地が売れるまで時間もかかるし、場合によっては値下げをしなければならないことも。
売り主さんが割を食ってしまい、業界的にも長年問題視されていることなのですが、売主さんが囲い込みを見抜くのは難しいでしょう。
両手取引が悪いのではなく、囲い込みと、業者の言いなりになることが「悪」だと私は思います。
そんな業者ばかりでないと願いたいですが…。
土地は交渉することが当たり前とは知りませんでした。
買う側が両手取引か片手取引かは判断がつくのでしょうか?
土地の募集情報の媒介不動産会社を見て、相談している不動産屋さんが媒介していれば、両手になります。
囲い込みの話をして、両手取引に悪いイメージを持ってしまったようですが、両手取引が悪いわけではないのです。
ここでまとめると…
・手数料が2倍入る「両手取引」を狙い、意図的に物件情報を「囲い込む」業者がいる(「囲い込み」という)
・「囲い込み」は、宅地建物取引業法で禁止されているが、見つけることが難しい
・「囲い込み」により販売機会が減り、割りを食うのは売主
・土地は販売価格から、買主は「値交渉」することができる
土地購入は交渉力がキモ
土地は値段交渉できるものなのですか?
はい、しないと損ですよ!
売出しはじめて時間が経っていない物件は値交渉出きない物件もありますが、時間が経っている物件は比較的交渉ができます。
どちらにせよ、聞きにくい話なので私たちに相談してください。
人気の土地は交渉している暇もないのですね。
片手取引の方がわがままが言える
交渉がまったくできないわけではないので出すだけ希望を出してみて、希望が通る確率が低いと心づもりをしておけばいいと思います。
両手、片手取引の話をしたのは、不動産屋さんの心理を考えると片手取引の場合のほうが、お客様にとって有利な交渉をしてくれる可能性が高いということです。
なぜなら片手取引の場合、お客様との契約が決まらなかったら、仲介手数料はもらえないのです。
だったら、なんとしてでも決めよう!と思うと思いませんか?
たとえ、その土地の交渉が決裂しても希望する条件を理解してくれている為、他の物件の紹介スピードも早いです。
片手取引のほうが、味方になってくれそうですし、熱の入り方は高そうだなと思いました。
味方になってくれるような不動産屋さんはどうやって探せばよいのでしょうか。
片手取引であれ、両手取引であれ、自分にあったエージェントに依頼をおすすめします。
担当者との相性は、良い土地を探すには一番大事なことです。
担当者も気心の知れたお客様なら、モチベーションも上がりますし、お客様も相談がしやすいと思います。
最初は難しいことを考えず、気が合う担当者を見つけるつもりで不動産屋さんを回ってみてください!
まとめ
いかがでしたか?今回の話をまとめると
- 両手取引と片手取引という2種類の取引方法がある
- 両手取引値段交渉の希望が通らない可能性が高い
- 片手取引のほうが買い手が値段交渉しやすい
- 気の合う担当者を見つけよう
今回は自分にとって有利な交渉ができる環境を、両手取引、片手取引という取引方法で教えていただきました。
次回はお得な物件を探したいと思う時に、よく聞く「掘り出し物物件」という言葉。
実は相場より激安な掘り出し物というのはあり得ないという「2・掘り出し物という幻想を打ち消そう」 について、解説していただきます!